豚インフルエンザの本質とは
■ヒトハドウシテココマデオソレルノカ。
■豚インフルエンザ。
この言葉を聞いてビクッとされる方、あるいは何も驚かれない方、あるいは知らない方などさまざまな人がおられることでしょう。
知らない方のために解説を。
ブタインフルエンザとは何ですか?
ブタインフルエンザは、A型インフルエンザによって起こる豚の呼
吸器疾患です。豚においては、定期的に流行を引き起こしいます。
ブタインフルエンザウイルスは、年間を通じて、豚への感染を引き
起こしていますが、通常、ヒトには感染しません。しかし、米国等
では散発的にはブタインフルエンザのヒトへの感染が確認されてい
ます。ほとんどのヒトへの感染は、豚への濃厚接触が原因となって
います。米国疾病管理センター(CDC)は、米国において1、2
年に1例の発生があると報告しています。ただし、2005 年12 月から
2009 年2 月にかけては、12 件のヒト感染事例が報告されています。
(厚生労働省健康局結核感染症課 ブタインフルエンザに関するQ&A(保健所用)(暫定版)より引用)
メキシコから始まった豚インフルエンザは着実に日本へと迫っています。
お隣の韓国にも「推定患者」が現れましたし…。
警戒レベルを示すフェーズもレベル3からレベル4へと上がったのは28日。
フェーズのレベルはコチラによれば
3から4への変化はヒトからヒトへの感染が増加している証です。
ところが本日早朝WHOは警戒レベルをフェーズ5に引き上げたと報道がありました。
フェーズ5はヒトからヒトへのかなりの数の感染がみられるパンデミックの一歩手前なのです。
警戒度「フェーズ5」に=新型インフル拡大で引き上げ−世界的大流行迫る・WHO(時事ドットコム)
日本で感染が広がるのは時間の問題でしょう。
それに対し私や他の人は戦々恐々としています。
今までメキシコの人たちを見て「かわいそうに」言っていたのが、
世界レベルで拡大し、「もしかして自分も感染するのでは…」と考え始め、不安になってくるからです。
それまで他人事だった問題が、自分の問題となる時がくるんですよね。
ヒトは自分の死に近づくことが耐えられない。
豚インフルエンザが恐いのも、結局のところ自分の死が恐いからではないでしょうか。
自分たちはあまり直接的に「死」をとりあつかうことはしませんよね。
ドン引きされそうで、友達や家族相手に「死」なんて話題は恐ろしくてできません。
ニュースでそんな直接的な内容を公言したとなったら苦情が殺到することは間違いないでしょう。
けど「自分も他人も絶対死ぬ」ことは本当のことでしょう。
しかも下らないことではない、大切なことでもありますよね。
同時期に草ナギ剛の事件をメインにとりあげた日本のメディアを各国の報道は呆れ嘲りました。
だけれど、日本人を含めた全人類は、「この自分が確実に死ぬ」という厳粛な事実を忘れ、呑気に日々を過ごしていたのではありませんかね。
相手が人であれば「待て」といえば借金取りでさえも待ってくれますが、死は待ってはくれません。
健康な人間はもちろん余命を告げられた人間でさえも、死は突然としか感じられない。
自分が死ぬとはさらさら思ってないのですから。
■かなり激しいことを書いてしまいましたが、ウソとか誇張は何一つ書いていないつもりです。
豚インフルエンザがなくとも、人は必ず倒れる時がきます。
豚インフルエンザが問題というより、そこに本質があるのでしょう。
怖い、恐ろしい。だから考えない、逃げる。
そうではなく、
恐ろしいからこそ、ここに哲学する勇気がいるのではないでしょうか。
かのアリストテレスも「哲学は驚嘆から始まる」と言ってますし。
日々のニュースはこうした人生哲学の材料はたくさんあります。
あとはあなたの頭次第というワケです。
豚インフルエンザを機に少し考えてみるのもいいかもしれませんね。
あなただったらこの問題どう考えますか?