カネの価値、モノの価値、ヒトの価値


■昨今の日本は大変豊かな国になった。「モノ」に大変恵まれている。

 テレビをつけても、ネットを見てても、街を歩いていても、その「モノ」の宣伝が目に入る。

 携帯の最新の機種にはこんな便利な機能があるだとか、今流行なのはこんな服だとか、こんな車が売れていますとか、見せる方も必死だけれども、見ているこちらも必死である。


 「最新」とか「流行」に敏感であることはもちろん大事ではあるけれども、それらは我々消費者が作り出しているかのように見えるが、本当は企業側があらゆるメディアの宣伝を用いて操作しているものだ。

 その巧みな宣伝により「流行だから買わなくちゃいけない」 「最新のを手に入れたい」と消費者の欲を駆り立てさせる。そうして、人々はそれらの幻想へ入り、いつの間にか購入しているわけだ。


 最近のマクドナルドの1件も似たようなもので。

http://backnumber.dailynews.yahoo.co.jp/?m=37402&e=mcdonalds(yahooニュース)

(少し前の日記にも書いてけれど、自分も買ってしまった。周りのノリで買ってしまった感がある…笑)

 新発売のクォーターパウンダーの発売時にバイトを使って行列演出したのも、この幻想へと導くための宣伝である。行列があると自分も見たくなる、並びたくなる、買いたくなる。そこまでして買わせたいわけだ。

 しかし、買う前にちょっと待ってほしい。


 それは本当に必要なものなのか。


 単に欲しいと思っているだけなら、立ち止まって冷静に考えてほしい。宣伝・口コミによって一時的に買いたい衝動に駆られているだけなのではないか。買って、しばらくしたら後悔するものではないか。しばし思惟してみるといいかもしれない。


 冷静に考えてみるとどうだろう。買うものは「欲しいモノ」ばかりで、「必要なモノ」は少なくないだろうか。いらないモノに投資してはいないだろうか。


 ここに大きな無駄がありそうだ。



■昨日読んだ「竹中式マトリクス勉強法」の中に次のようなことが書かれていた。


「投資と浪費は違います。」


 著者である竹中平蔵と言えば、金融大臣や総務大臣などで小泉元総理の右腕として活躍し、そして今では慶応大学で教鞭をとったりと、それはもう多彩な活動をされている人だ。

 しかし、意外なことにその生活は地味なものだ。例えば、スーツをスーパーで買ったり、お酒は飲まない、好物はアンパン、車は11年ものの日産のサニー。それほどモノには執着しないそうだ。

 もちろんそれがいいと言われているわけではなく、こだわりを持つことは大事と言及する。しかし、次のように釘をさしている。


 「ただ、買うこと自体が快感というような意味のない消費にお金を使うのは、あまり関心しません。」



 単なる浪費のためにお金を使うなよ、と警告されているわけだ。



■お金は、それ自体が目的ではない。

 お金がこれだけあると言っても、あるだけではしょうがない。


 そのお金を何のために使うのか。

 それがそのお金の価値を決め、

 果てはその人の人生の価値を決める。


 自分が何にお金を使っているのか、一度見直してみることが大事と言えるだろう。



竹中式マトリクス勉強法

竹中式マトリクス勉強法